令和 3年 第1回(3月)
定例会令和3年第1回
上越市議会定例会会議録(2日目) 令和3年3月1日(月曜日)出 席 議 員 1番 安 田 佳 世 2番 小 山 よ う こ 4番 ストラットン 恵 美 子 5番 髙 橋 浩 輔 6番 宮 﨑 朋 子 7番 高 山 ゆ う 子 8番 中 土 井 か お る 9番 宮 越 馨 10番 宮 川 大 樹 11番 山 田 忠 晴 12番 牧 田 正 樹 13番 丸 山 章 14番 本 山 正 人 15番 橋 本 洋 一 16番 池 田 尚 江 17番 田 中 聡 18番 石 田 裕 一 19番 小 林 和 孝 20番 平 良 木 哲 也 21番 滝 沢 一 成 22番 波 多 野 一 夫 23番 大 島 洋 一 24番 渡 邉 隆 25番 栗 田 英 明 26番 杉 田 勝 典 27番 江 口 修 一 28番 武 藤 正 信 29番 上 野 公 悦 30番 こんどう 彰 治 31番 橋 爪 法 一 32番 飯 塚 義 隆欠 席 議 員 3番 鈴 木 め ぐ み説明のため出席した者 市 長 村 山 秀 幸 副 市 長 野 口 和 広 副 市 長 野 澤 朗 教 育 長 早 川 義 裕
ガス水道事業 市 川 公 男 管 理 者 理 事 高 橋 一 之
総務管理部長 八 木 智 学
企画政策部長 池 田 浩 財 務 部 長 笹 川 正 智 防 災 危 機 笠 原 浩 史 自 治・市 民 影 山 直 志 管 理 部 長 環 境 部 長 福 祉 部 長 市 川 均 健 康 子育て 大 山 仁 部 長 産 業 観 光 小 田 基 史
農林水産部長 近 藤 直 樹 交 流 部 長
都市整備部長 波 塚 泰 一 教 育 部 長 柳 澤 祐 人 会 計 管理者 大 坪 浩 樹
ガス水道局長 中 澤 雅 人
総務管理課長 金 子 良 仁 秘 書 課 長 足 利 浩 二 総 務 管理課 長 谷 川 由 紀 子 参 事 監 査 委 員 山 川 と も 子 農 業 委員会 古 川 政 繁 会 長職務のため出席した
事務局職員 事 務 局 長 金 山 幸 宏 参 事 佐 々 木 伸 男 議 事 係 長 川 瀬 ゆ か り議 事 日 程 第1
会議録署名議員の指名 第2 議案第1号より第44号及び報告第1号 本日の会議に付した事件 第1
会議録署名議員の指名 第2 議案第 1号 令和3年度上越市
一般会計予算 議案第 2号 令和3年度上越市
国民健康保険特別会計予算 議案第 3号 令和3年度上越市
診療所特別会計予算 議案第 4号 令和3年度上越市
介護保険特別会計予算 議案第 5号 令和3年度上越市
後期高齢者医療特別会計予算 議案第 6号 令和3年度上越市
病院事業会計予算 議案第 7号 令和3年度上越市
下水道事業会計予算 議案第 8号 令和3年度上越市
ガス事業会計予算 議案第 9号 令和3年度上越市
水道事業会計予算 議案第10号 令和3年度上越市
工業用水道事業会計予算 議案第11号 令和2年度上越市
一般会計補正予算(第9号) 議案第12号 令和2年度上越市
一般会計補正予算(第10号) 議案第13号 令和2年度上越市
国民健康保険特別会計補正予算(第5号) 議案第14号 令和2年度上越市
診療所特別会計補正予算(第4号) 議案第15号 令和2年度上越市
介護保険特別会計補正予算(第5号) 議案第16号 令和2年度上越市
地球環境特別会計補正予算(第1号) 議案第17号 令和2年度上越市
後期高齢者医療特別会計補正予算(第3号) 議案第18号 令和2年度上越市
病院事業会計補正予算(第4号) 議案第19号 令和2年度上越市
下水道事業会計補正予算(第4号) 議案第20号 令和2年度上越市
下水道事業会計補正予算(第5号) 議案第21号 令和2年度上越市
水道事業会計補正予算(第2号) 議案第22号 上越市手話言語及び
コミュニケーション手段の利用の促進に関する条例の制定に ついて 議案第23号 一般職の職員の給与に関する条例の一部改正について 議案第24号 上越市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正 について 議案第25号 職員の分限に関する手続及び効果に関する条例の一部改正について 議案第26号 上越市
特別会計条例の一部改正について 議案第27号 上越市
手数料条例の一部改正について 議案第28号 上越市地域自治区の設置に関する条例の一部改正について 議案第29号 上越市
介護保険条例の一部改正について 議案第30号 上越市
高齢者交流施設条例の一部改正について 議案第31号 上越市
国民健康保険税条例の一部改正について 議案第32号 上越市
国民健康保険条例等の一部改正について 議案第33号 上越市
漁港管理条例の一部改正について 議案第34号 上越市
都市公園条例の一部改正について 議案第35号 上越市
道路占用料等徴収条例の一部改正について 議案第36号 上越市
下水道条例の一部改正について 議案第37号 上越市
農業集落排水条例の一部改正について 議案第38号 上越市
水道事業給水条例の一部改正について 議案第39号
上越市立学校条例の一部改正について 議案第40号
上越市立学校給食共同調理場条例の一部改正について 議案第41号 財産の無償譲渡について(
浦川原方面隊山
印内消防部消防器具置場) 議案第42号 財産の無償譲渡について(福寿荘) 議案第43号
指定管理者の指定について(牧湯の里深山荘) 議案第44号
指定管理者の指定について(上越市五智歴史の里会館) 報告第 1号 専決処分した事件の承認について(令和2年度上越市
一般会計補正予算(専第3 号)) 午前10時0分 開議
○
飯塚義隆議長 これより本日の会議を開きます。 〇
△日程第1
会議録署名議員の指名
○
飯塚義隆議長 日程第1、
会議録署名議員の指名を行います。 本日の
会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において
宮越馨議員及び
栗田英明議員を指名いたします。 〇
△日程第2 議案第1号より第44号及び報告第1号
○
飯塚義隆議長 日程第2、議案第1号より第44号及び報告第1号を一括議題といたします。 これより前回に引き続き質疑を行います。 28番、
武藤正信議員。 〔武 藤 正 信 議 員 登 壇〕
◆28番(
武藤正信議員) おはようございます。今日は、3月に入りましてすばらしい天気の一日だというふうに聞いておりますので、爽やかな気持ちで質疑をやりたいというふうに思っております。 それでは、市長の所信表明について質疑を行います。(1)、
コロナ終息後の新たな日常を見据えた
地域活性化や環境整備に資する取組として、利用者が急増している
インターネットショッピングモールを活用した
販売セミナーの開催をはじめ、需要が低迷する
農畜産物の生産者のみならず、新たな販路を模索する
農林漁業者の出店に係る費用や
上越産品販売促進キャンペーンにおける
割引相当額及び
広告宣伝費を支援するほか、首都圏の
都市生協組合員との
オンラインによる
産地交流を通した農産物などの販売を強化するとありますが、具体的にどんな方法を用いるのかお聞きをいたします。 (2)、
人口減少社会における地方創生の主な取組について、以下の点をお聞きいたします。 アとして、地域産業の活性化に向けた取組では、当市の基幹産業である農業の持続的な発展に向け、生産、経営対策及び
担い手対策としても期待される
スマート農業の普及と魅力ある
農業先進地上越としての存在感の向上を図るべく、市内各所で様々な
スマート農業技術の展示や体験を通じたPRを行うとともに、導入に向けた
相談窓口体制の構築に取り組んでいくとありますが、農業者が
スマート農業技術を導入しやすくなるように具体的にどのようなPRを行うのかお聞きいたします。 イ、多様な働く場の創出に向けた取組では、中
山間地域の定住を促進するため、まずは
里山シンポジウムや
体験イベントを通じて森林の現状と資源活用の可能性を伝えるなど、森林の魅力を知っていただく機会を重ねながら、当該地域におけるなりわいの創出につなげていくとありますが、森林の魅力をどう知っていただき、
なりわい創出にどうつなげようとしているのかお聞きをいたします。 ウ、地域と地域を結ぶつながりの強化に向けた取組では、
路線バスを廃止する地域や路線がない地域等における
移動手段を確保するため、住民の互助による輸送等の取組を支援していくとありますが、その具体的な支援方法をお聞きいたします。 エ、若者等の定住、
UIJターンの促進に向けた取組では、地域活動はもとより農業の
担い手確保につなげるため、
コロナ禍により
田園回帰の志向が高まりを見せている中で、新たなライフスタイルを実現できる場としても当市が選ばれるよう、新・
農業人フェアへの出展、ホームページやSNSなどの様々な媒体により当市の農村が持つ価値や魅力を発信していくとありますが、市は
田園回帰の志向をどのように捉えているのか、具体的な事例を含めた現状をお聞きをいたします。 (3)であります。第6次総合計画における交流の戦略の中で、
水族博物館を核とした
地域活性化の取組では、うみがたりの魅力や役割をより一層高め、来館される皆さんの満足度の向上につなげるため、展示解説の充実や鯨類の飼育環境に配慮した
飼育展示施設の改修を行うとありますが、改修はイルカ4頭が次々と亡くなったことによるものと捉えていいのかお聞きをいたします。 以上であります。
○
飯塚義隆議長 村山秀幸市長。 〔市 長 登 壇〕
◎
村山秀幸市長 おはようございます。武藤議員の総括質疑にお答えをいたします。 最初に、私の所信に関し、新たな日常を見据えた
農産物等の
販売促進の取組についてのお尋ねにお答えをいたします。市では、
当市農業の
持続的発展と
農業者等の
所得向上を図るため、意欲ある農業者が自ら行う、主に首都圏をターゲットとした
販売促進活動への支援のほか、
市域内流通を促進する農業者と飲食店等との
マッチング、
都市生協組合員との
交流事業を通じて選ばれる産地としてのつながりを強化するなど、
農産物等の
販売促進に向け戦略的に事業を展開してきているところでございます。そのような中、
新型コロナウイルス感染症の
感染拡大を受け、需要が低迷した
農畜産物等の販路開拓や
販売拡大などを目的として昨年9月から12月の間、
上越産品に特化した
インターネットショッピングモールにおける
農業者等の
入会金免除相当額及び
販売促進キャンペーンの
割引相当額等を支援した結果、
出店者数が約2倍、販売額は5倍を超え、出店者からは、連日、全国から注文が入り非常に驚いたなどの声が寄せられ、全国の消費者に
上越産品を味わってもらえる
インターネット販売ならではのメリットを実感した出店者が多く、販路開拓と
所得向上につながる、予想を上回る効果があったものと認識をいたしているところでございます。依然として
コロナ禍の収束が見通せない状況にある一方で、
インターネットショッピングの利用者が急増している現状と、以降もこの傾向が続き、定着することが想定されますことから、このたび需要が低迷する
農畜産物の生産者のみならず、新たな販路や
所得向上を模索する
農業者等を対象に
インターネット販売の可能性や優位性、ノウハウを伝える
参入促進セミナーを新たに開催することといたしたところでございます。あわせて、前回の取組では、出店者の作業負担の大きさから
サイト掲載までに時間を要した反省を踏まえ、
商品宣伝資料作成に要する費用を新たに支援対象に加えることで、出店へのハードルをさらに下げ、出店者及び
出店バリエーションを一層拡大するとともに、消費者への認知度を高めるための
広告宣伝費用を拡充し、
上越産品に特化した
インターネットショッピングモールの魅力の向上を図るのに併せて
販売促進キャンペーンを支援することで、さらなる
上越産品の
ブランド化と販売強化を図ってまいりたいと考えています。 さらに、
コロナ禍で田植や稲刈りなど現地での
産地交流が難しい状況にあって、
都市生協組合員にバケツ苗を送付し、
農業者等からの
オンラインによる指導の下、自宅において米作りを体験できる
交流事業を実施することで、顔の見える関係性を維持しつつ、
オンラインの特性である一度に多くの人が参加できる環境を生かし、参加者を増やすことで交流の拡大を図り、
農産物等の需要拡大と他産地との差別化による有利販売を促進してまいります。なお、昨年11月に試行として
都市生協組合員との酒蔵体験の
オンライン交流会を実施したところ、予想を上回る61組の参加があり、移動せずとも酒蔵が体験でき、生産者とも触れ合えてよかった、
オンラインでこれほど臨場感があるとは思っていなかった、いつか訪れてみたい場所になったなどの参加者の感想から、現地を訪れなくても当市の魅力を身近に感じてもらえることができ、また今後につながる
購入意欲向上の可能性に加え、
コロナ収束後の来訪も期待できることを確認したところでもございます。市といたしましては、このような取組を通じ、当市の優れた、また多様な
農産物等の
販売拡大を力強く推進するとともに、
上越産品の地名度と
ブランド力の向上を図ることで、
農業者等の
所得向上はもとより、持続可能な足腰の強い当市の
農林水産業の確立につなげてまいりたいと考えています。 次に、
スマート農業技術のPRについての御質問にお答えをいたします。令和元年度から2か年にわたり国の採択を受けた
スマート農業技術の開発・
実証プロジェクトにおける実証結果では
遠隔操作型の給水栓で水管理時間が8割削減したのをはじめ、前年の
収量データを基に肥料の散布量を自動調整する田植機や
葉色データに基づいた追肥時に適期、適量を散布できる
完全自動飛行ドローンの使用により収量が2割増加したほか、
ハンドル操作を行わずに直線をキープできる
トラクターにより労働時間を4割削減したなど、
スマート農業機械の多くの優位性が確認されたところでございます。また、毎年度開催しております
実演見学会においては、市外も含め毎回100人規模の参加者がありますことからも、
スマート農業への関心が非常に高いことが明らかになりました。
スマート農業技術は、単に労働を軽減するというもののみならず、誰でも
熟練農業者と同等の作業精度を確保することができるとともに、生産技術の見える化により経験値に頼ることなく品質向上や収量の安定化に加え、
コスト低減が図られますことから、これまでの農業に対するイメージを一新し、誰もが抵抗なく
農業分野に新規参入することができることにより、魅力ある、もうかる農業の実現と
新規就農者の確保にも寄与できるものと考えています。とりわけ当市が持つ広大で多様な地域特性として、まず平野部では圃場の大区画化の進展や農地の集積、集約化による大規模化に合わせ作業の効率化が求められておりますことから、
遠隔操作型の給水栓や
自動操舵トラクター、広範に適期、適量の肥料散布が可能な
完全自動飛行ドローンが、また中
山間地域におきましては農地の作業条件や高齢化に伴う
担い手不足が深刻な状況にあり、労働力を削減することが求められておりますことから、障害物が多く狭小な地形でも肥料、農薬散布ができる
完全自動飛行ドローンや長大なのり面でも
遠隔操作で安全に草刈りが可能な
ラジコン草刈り機などの導入が有効でございます。こうしたことから令和3年度からこれら農業者のニーズに対応した
スマート農業技術を
農業機械メーカーとの
マッチングを図ることで、市内10か所の圃場を
展示フィールドとし、
市内農業者に限らず興味、関心を持った市外の方も見学できる仕組みの構築に併せて
スマート農業に関する農業者の疑問や相談に対応できる窓口を設置してまいりたいと考えています。2年間の実証により得た知見と当市が
スマート農業の先進的なまちであることの全国的な認知を一過性のものにすることなく、来年度以降も新たな取組を通じて積極的に発信することで市内での普及はもとより、引き続き
スマート農業の
トップランナーとしての上越市農業の
プレゼンス向上を図ってまいりたいと考えております。 次に、森林の魅力をなりわいの創出にどうつなげていくのかとの御質問にお答えをいたします。森林は、地域の林業、木材産業の供給源としての場であることはもちろん、近年全国的に見れば木材供給の場のみならず、観光、健康、教育など様々な分野で森林空間を活用した新たな産業を創出する動きが見られているところでございます。さきの杉田議員の御質問にお答えいたしましたとおり、市内においても様々な動きが見られており、今後の可能性が期待できるものと考えています。市といたしましては、既に活動を行っている関係団体との連携も図りつつ、森林資源を活用する魅力や可能性を広く発信することで、市内外の多くの方が興味を持ち、当市を訪れ、実際の活動への参加を通して将来的に移住、定住のきっかけとなる森林空間を活用した新たな
なりわい創出にもつながることを期待しているところでございます。 次に、住民の互助による輸送等の取組への支援方法についての御質問にお答えをいたします。市では、昨年3月に策定いたしました第2次
総合公共交通計画において通学、通院、買物利用に合わせたルートやダイヤの設定、ルートが重複する路線の解消、
デマンド交通や市営バスへの転換など、各地域の利用実態を踏まえた
路線バスの再編、見直しの具体的な方向性を定めたほか、公共交通による対応が難しい地域においては診療所等による
送迎サービスや
福祉有償運送など、各地域で取り組まれている様々な
輸送サービスを組み合わせながら、住民の
移動手段を確保していく考え方を取りまとめたところでございます。当該計画に基づき、今年度
バス路線を廃止する地域や
路線そのものがない地域において、住民が主体となって運転手や車両を用意して行う輸送等の取組に対し、人件費や燃料費などの運行経費を補助する制度を創設したところであり、新年度も継続して支援していくことといたしてございます。こうした補助制度の活用事例といたしましては、昨年7月に
バス路線のない
中ノ俣地区において、地元の
NPO法人が主に買物を目的として金谷地区の商業地域、また商業施設までの間を週1回運行する取組をスタートしたほか、昨年10月には
バス路線の一部を廃止した三和区において、住民組織が
コミュニティプラザを拠点として
交通空白地を含む区内をドア・ツー・ドアで運行する取組を開始し、地域の
移動手段として利用されているところでございます。このほか利用者が減少し
バス路線の維持が困難な状況にあったり、ルートから離れている地域などから本制度に関心を寄せていただいているところでもあり、今後これらの地域において十分な理解と納得の下で検討を進めていただくため、制度の内容だけではなく、先進事例を通じて取組のポイントや課題をお示しするなど、引き続き丁寧に対応してまいりたいと考えております。 次に、
田園回帰の志向をどのように捉えているのかとの御質問にお答えをいたします。令和2年1月に
内閣官房まち・ひと・し
ごと創生本部が東京都、
埼玉県、千葉県、神奈川県の1都3県の在住者を対象に行ったアンケートによりますと、全体の49.8%が1都3県以外での地方圏の暮らしに関心があると回答し、また、やりたい仕事はという問いに対して農林業が15.4%と最多で、次いで宿泊、
飲食サービスが14.9%という結果となってございます。その後、
新型コロナウイルスの
感染拡大が都市部への一極集中による生活の脆弱性を浮き彫りにし、新しい生活様式の実践による
テレワーク等を活用した在宅勤務が増加するなど、日々の暮らしに大きな影響を及ぼし、生活様式にとどまらず、意識や価値観に変化をもたらすものとなりました。令和2年6月21日に内閣府が公表いたしました
新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査では東京23区に住む20歳代を中心に地方移住への関心が高まっているとの調査結果があり、令和3年1月29日に総務省が公表いたしました住民基本台帳人口移動報告における新潟県の分析結果によりますと、昨年下半期の東京都から新潟県への転入者が転出者を上回る転入超過であったとのことからも、人の移動に変化が見え始めているものではないかと捉えているところでございます。また、都内で毎年開催されております就農イベント、新・
農業人フェアでは今年度9月以降に開催した5回とも昨年度を上回る来場者があるなど、就農を考えている方が増えてきているのではないかとも感じているところでございます。このイベントに参加された方々にお話をお伺いしたところ、就農への興味はもとより、現在の都市での生活を見直し、趣味や家族との時間を大切にしたいと思い、移住を検討しているとの声が多くございました。このようなことから市といたしましては、都市に住む若者を中心に農村への関心を高め、新たな生活スタイルを求める
田園回帰の志向が高まっていると捉えておりまして、これまで以上に子育て支援策や新幹線等による交通アクセスをはじめ、高速通信網など生活インフラの充実などの上越市の強みはもとより、先進的な
スマート農業の取組や就業しやすい農業法人の絶対数など、上越市農業、農村の魅力やおためし農業体験をはじめとする充実した就農に向けた支援策などを、首都圏で行われる新・
農業人フェアへの出展やホームページ、SNSなどを活用し、広く全国に発信していく必要があるものと考えています。さらに、新規就農希望者の円滑な就農や定住に向けて令和3年度からは地域が一体となり、新たな就農者の募集や農地、農機具の確保や営農に係る技術指導などの取組を行うサポート体制づくりに対する支援を行うこととし、就農しやすい上越として農業の担い手の確保をより一層強力に進めてまいりたいと考えています。 私からは以上であります。
○
飯塚義隆議長 早川義裕教育長。 〔教 育 長 登 壇〕
◎早川義裕教育長 私からは、
水族博物館の
飼育展示施設の改修についてのお尋ねにお答えいたします。 このたび提案させていただきました鯨類の飼育環境に配慮した
水族博物館の
飼育展示施設の改修につきましては、さきの上野議員の御質問にお答えいたしましたとおり、
水族博物館におけるバンドウイルカ及びシロイルカの死亡事案を踏まえた上越市立
水族博物館鯨類飼育環境検証委員会の検証結果の中で示されました、今後の
水族博物館における鯨類の持続的な飼育展示に生かすための提言に基づき実施するものであります。その内容といたしましては、検証結果の要点として示された日本海側と太平洋側の気象条件の差を考慮し、提言の中でも飼育鯨類の生理機能への影響を軽減するため、早期に対応すべき事項として具体的に示されております冬期の風の吹き込みによる気温低下を抑制するイルカプールへの防風壁の設置、並びに夏期の強い日差しの差し込みを抑制するイルカプール及びふれんどプールへの日よけの設置を計画しております。その他の検証委員会の提言に基づく対応につきましても、今後
指定管理者をはじめとする関係者との協議、意見の聞き取り、効果についての必要な検証を行いながら検討してまいりたいと考えているところであり、施設面の改修のみならず、
指定管理者による日々の健康管理にも引き続き配慮しながら鯨類の飼育展示を行ってまいりたいと考えております。 私からは以上です。
○
飯塚義隆議長 28番、
武藤正信議員。 〔武 藤 正 信 議 員 登 壇〕
◆28番(
武藤正信議員) 何点か再質問をさせていただきます。 まず、(1)についてであります。
インターネットショッピングモールで展示したところで出店者が2倍、それから売上げが5倍とあります。非常に成績が向上したというふうに私は思っておりますが、その中で今度は首都圏の
都市生協組合員との交流の中でバケツ稲を用いたいという答弁がございました。このバケツ稲について、具体的に誰が指導してどんな形で行っていくのか、まずそれを聞きたいと思います。 (2)の
人口減少社会における地方創生の主な取組で、アについて
スマート農業技術の
トップランナーとしての上越市を維持し、進めていくとございます。ここの部分で具体的に聞きたいというふうに私は質問したんですが、なかなか具体的なものが出てこないというふうに感じました。その辺をお聞きしたいと思います。 それから、若者等の定住、
UIJターンの促進についてであります。地域おこし協力隊の隊員が私の近くに今年の2月から入りました。女性の方でありますが、3年経過した後には農業を、稲作を中心に生活していきたいというような発言がございました。そういった志向が結構あるかと思います。新・
農業人フェアへの出展、ホームページやSNSなどの様々な媒体によって、
田園回帰の志向を上越市に持ってくるというような回答でございましたが、そういった受付とか、そういった部分でどんな形でそういう人たちを上越市に呼び込もうとしているのか、再度お聞きをいたします。 それから、3項目め、(3)でありますが、教育長から答弁ありましたが、日本海、それから太平洋側の違いに防風壁及び日よけの設置をすることによってイルカの体調管理をしていくということでしたが、私が考えるにイルカの死亡は、そういったことも大事でありますが、密飼いによるものではないかというふうに思っております。体積ではなくて面積が少なかったんではないかというふうに思っております。水深相当深いので、体積がこれだけあれば大丈夫だというような発言もありましたが、面的なものが相当作用しているのではないかというような気がしております。よって、4頭イルカが亡くなったわけですが、今2頭でプレゼン等をやっているわけですけども、今後イルカの増頭についてどのように考えているのかお聞きをいたします。 以上です。
○
飯塚義隆議長 近藤直樹
農林水産部長。 〔農 林 水 産 部 長 登 壇〕
◎近藤直樹
農林水産部長 私からは、3点お答えをさせていただきたいと思います。 まず、今後の販売戦略の関係でございます。バケツ稲の育成指導ということで、来年度
都市生協組合員をターゲットとした取組を進めるということでありまして、これを誰が指導してどのように進めるかという御質問にお答えしますと、毎年、
都市生協組合員については当市を訪れていただいて、体験を行っていただくというプログラムがございます。昨年、一昨年おおむね年間5回ずつぐらいを計画しておりまして、そのたび30名から40名近くの方に御参加をいただいたというような実績がございます。このような
コロナ禍において、昨年多くはできなかったというような状況を踏まえまして、今般バケツ苗をお送りして
オンラインで指導するという取組を進めてみたいということであります。この参加人数については、おおむね30名程度を予定しておりまして、バケツ苗をお送りした上で市内の農業者、おおむね8名ほどを考えておりますが、その方から適宜御指導いただいて収穫体験まで行っていただくという予定にしております。 それから2点目、
スマート農業の導入しやすい具体策ということがもう少し見えないというような御指摘をいただきました。来年度から市内10か所程度でしっかりと展示をしながら普及に向けて活動を進めるというようなことでありますが、これは今年度、昨年度ですか、この2か年にまたがって国で行った
スマート農業技術の実証というのは、まさに平場の大規模な圃場において実施をするということでありました。当市においては、平場が農地の6割から7割ですので、おおむねその4割程度は中
山間地域になります。これほど平場と中山間のような、いわゆるバリエーションのあるような市町村というのはなかなかないかなと思いますが、その各現場によって必要とされている技術は違うんだろうというふうに感じております。そういう意味でもこの市長の答弁にもございましたとおり、地域特性に応じた
スマート農業技術を積極的に導入して、あらゆるパターンのあらゆるバリエーションでお示しをしていくような形を考えていきたいと考えています。 普及に向けてより具体的にというようなことでありますが、まずは農業機械の更新時にこのような機械を検討いただくというようなことが1つあるんだろうとは思いますが、なかなか高額だというようなこともございます。ただ、今般この実証の中でもございましたけれども、直進キープの自動操舵の
トラクター等もございますが、こういうものはキットで直進操舵に変えられるという、いわゆる外づけの対応機械もございます。こういったものも含めて相談窓口でしっかりとフォローしていきたいというふうに感じております。それから、機械導入をされる場合に補助としても国も県も様々な制度がございます。こういったものの制度の活用も含めて御指導をさせていただきたいと思っていますし、さらには例えば中
山間地域においては中
山間地域等直接支払交付金がございます。中
山間地域等直接支払交付金については、今生産性向上加算ということで反当たり3,000円の上乗せで、例えばドローンとか先ほど申し上げたような
ラジコン草刈り機、こういったものを導入する場合にこういう加算措置が受けられるというようなこともございます。さらには、スマート農機、今後作業受委託、こういったものを一層進めていく必要があるんだろうということもそうですし、依然高額だというようなことも言われておりますが、実際共同利用ですとかシェアリングを進めていただく、さらにはリースでの導入も検討いただくことで一層の普及を図ってまいりたいというふうに考えております。 それから、3点目でありますが、
UIJターンの促進ということで、今後どのように受け付けて、どのように呼び込むのかというような御質問がございました。いろんな多分戦略の取り組み方があるんだろうというふうに感じております。まず、先ほど例えば市長のほうから答弁ありましたけれども、令和2年1月にまち・ひと・し
ごと創生本部が1都3県の在住者を対象に行ったアンケートで農林業が15.4%と最多のやりたい仕事にクローズアップをしていただきました。これをもう少しひもとくと、実は東京圏出身で見れば3割ほどにこれが上がるというような状況があります。一方で、地方圏出身者においては10%まで下がるというような状況があります。これは、
UIJターンというそもそものこれまでの戦略を鑑みると、いわゆるUターンというところは、実はハードルが高いんではないかというふうに感じている部分もございます。さらに、例えばこれも先ほど市長からも答弁をいただきましたが、今後就農しやすいという受皿としての一つとして、これまで農業法人に就農を志向される方、これが約8割に上っています。そういったことからもこの法人とタイアップしての
新規就農者の確保、こういったものにも努めていく必要がありますし、これも最後に答弁させていただいたように地域で受入れを可能にするような体制づくり、こういったものもしっかりと来年度から御支援申し上げることで受皿としての上越市になり得るんではないかというふうに感じております。
○
飯塚義隆議長 柳澤祐人教育部長。 〔教 育 部 長 登 壇〕
◎柳澤祐人教育部長 私のほうから
水族博物館うみがたりについての2つの御質問にお答えをいたします。 まず1つ目、うみがたりのパフォーマンスプールの面積と体積についての御質問でございます。面積が少し小さいのではないかという御指摘だったかと思います。こちらにつきましても当然ながら今回の鯨類飼育環境の検証委員会の中で調査、検討をしていただいた項目でございます。その結論といたしまして報告書では、他の鯨類施設と比較して飼育水槽のサイズが深さに対して表面積が狭い傾向にあるが、それ自体が飼育個体にストレスを与え、死亡の要因となった可能性とするまでには至らなかったという結論をいただいております。現在の私どもうみがたりのパフォーマンスプールの大きさにつきましては、全国のほかの
水族博物館のパフォーマンスプールと比較いたしましても私どもより大きいプールがあるところはございます。逆に私どもより小さいサイズでパフォーマンスをしている
水族博物館もございます。ちょうど私どもの
水族博物館とほぼ同じような規模の中でパフォーマンスをしている水族館、つまり様々な大きさの中で全国でそれぞれの
水族博物館が運営されているというふうに考えております。そもそもこれを設計する際には、
指定管理者の知見を踏まえて設計者と共に設計して今の面積、体積を決めたということが経過としてございます。今回の検証委員会の結論、これらを含めて全てにおいて検討していただいた結果でございます。その中の提言であります、今御案内のとおり、今回日よけと防風の壁を設置してその効果を発現させていきたいということで今回提案させていただいているところでございます。 もう一つ、イルカの増頭というような御質問でございます。オープン当時バンドウイルカ4頭、シロイルカ2頭ということで6頭の鯨類を飼育してございました。これは、この施設の運営の中で、基本計画の中でこの鯨類の通年飼育ということを決定して、そのためにそれができる施設、設備を設計して整えてございます。また、併せて日本海でということでうみがたりのコンセプト、それに合致した運営、様々な中で方向性を持った中で鯨類の通年飼育を選択してまいりました。今現在2頭でございますが、それらを元の頭数に戻すということにつきましては、直ちにはちょっと難しいかもしれませんが、今後個体の補充ということについては引き続き様々な国際情勢も踏まえながら、それらを注視しながら検討を進めてまいりますが、具体的には様々な方向がございます。それらを
指定管理者と共に私ども教育委員会で今月からその検討会議といいますか、ワーキングチームといいますか、その鯨類の個体の補充についての検討を早速始めて、そういった現在の状況を鑑みて将来の6頭体制に戻していきたいということで対応を進めてまいりたいというふうに考えております。
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飯塚義隆議長 9番、
宮越馨議員。 〔宮 越 馨 議 員 登 壇〕
◆9番(
宮越馨議員) 私は宮越馨でございます。総括質疑をさせていただきますが、まずもって質問に入る前に今冬の予期せぬ豪雪でお亡くなりになりました方には心から御冥福をお祈り申し上げます。また、想像以上の大雪でありましたから、その除排雪作業に大変御苦労され、けがとか等々大変な難儀された方々に、そしてまた農業施設等、被害がたくさん出ました。さらにまた、日常の生活、これも長いところでは1週間近くも車が出ないとか、日常生活に大きく被害をもたらしました。あるいは経済活動に甚大な被害をもたらしましたことに対して、皆さんには心からお見舞いを申し上げます。 それでは、質問でありますが、議案第1号令和3年度上越市
一般会計予算について総括質疑をいたしますが、今回はエフエム上越の無償譲渡について、そして固定資産税等についてもお尋ねいたします。 その質問の中身については、まずエフエム上越についてでありますが、なぜ公共放送であるコミュニティ放送を手放すのかということであります。本件につきましては、過日総務常任委員会への市側の説明を受けて事情はよく承知しているつもりであります。そうした審議過程を踏まえて質問をさせていただきます。エフエム上越の放送事業を手放すことに対しての質問に際しては、設立に携わった、私は当時市長でありましたもんで、その責任者として若干これまでの設立に至った経緯と背景について一言申し上げさせていただきます。エフエム上越の設立の趣旨は、市の説明資料にありますように、市民に的確で分かりやすい行政情報を提供するとともに、災害時の緊急情報を迅速に提供し、市民生活の安全、安心を確保することを目的に設立したとなっているとおりであります。 私の市政運営の理念として開かれた市政、自前のまちづくり、若者も躍動するファッショナブルなまちづくり、今はやりのダイバーシティー、多様性の富んだまちでありますが、もともと城下町高田は突然当時の幕府政権で新しいまちができました。したがって、全国各地から人が寄って移住してまいったまちでありますから、まさにダイバーシティーの先進地であると思います。そして、新たなカルチャー文化の芽出しの一環としてこの新しい放送文化を開き、同時に阪神・淡路大震災の災害対応、すなわち災害、防災情報提供の在り方として、そしてリアルタイムに行政情報を提供することが市民生活と公共の福祉向上につながるものとして直接行政が行うものでなく、市民参加型のメディアとして、第三セクターとして設立されたものであります。当時のことを思い出しますと、特に若い人たちはこうした自前のメディアを市民参加の中でつくれるということに歓喜に沸いた情景を今思い出しておりますが、大変すばらしいことに一歩踏み出したなと思っております。また、当時私はまちづくりのビジョンとして30万人都市機能の整備を目標にしておりました。したがって、都市機能の一つとしてFM放送を視野に入れていたのであります。FM放送は、非常にローカル色の強い、我がまちのメディア、自前の放送メディアとして全国に普及している身近な頼りがいのある放送手段なのであります。 私は、最近こうした廃止問題が浮上してからは注意深くFMを聴いております。放送内容も充実しておりますし、身近な事業主の皆様がスポンサーとなってすばらしい放送をバックアップしている様子もよくうかがえます。まちを挙げて応援しているんだなとしみじみ耳を傾けているところであります。公共放送ゆえにフェイクニュースもなく、率直に耳に届けていただくのでありますが、大変これは音波がいいわけでありますから、音楽にも適しております。もともとFMの特徴は、音質もいいということでミュージックなどは特に放送することが売りになっております。また、コメンテーターもすばらしいです。ローカル的で親しみ感のあるコメントを聞きますと、本当に身近な我がまちの放送局だなと、そんな感じを受けております。それをなぜこのタイミングで、しかもこのような豪雪に見舞われている状態、あるいはちょうど東北地震も発生しました。ですから、そういうタイミングであるとよりこうした市民に近い放送メディアが必要になってくるんではないかな、こう思っているところであります。むしろこうした身近な放送こそ強化すべき問題ではなかったのかなと、こう思うのであります。 加えて情報発信基地を街なかの価値創造を高めるという構想の下で、新たにまちの活性化の一環として建設しました街なかのシンボルである雁木通りプラザ、これは御案内のとおり、1階には市役所の南出張所あるいは和室とか多目的ホール、イベント広場、ボランティアホール、市民サロン、屋上には庭園もあり、太陽光発電装置もあります。そして、地下にはパーキング。そこにスタジオを構え、市民への情報発信をし続けてきたのでありますから、多くのファンも楽しみにして我がまちのメディア、市民放送となっているのであります。そうした評価が行政からの説明でも、令和2年6月の聴取率調査においては全国的にラジオ離れが進んでいる中で善戦し、FM―Jの放送は多くの市民から評価されているとその効果を認めている報告がありました。そうしたことでありますから、なぜこの事業が廃止へと、そして行き詰まっているのかということでありますが、私はちょっと全く違うんでないかと思っております。 設立趣旨に沿った放送事業の円滑化のために、市からの委託料が当初の単年度2,040万円。これは、私が市長を担当していた期間、平成11年から13年度、この間には2,040万でありました。残念ながらその以降においては、大幅に削減されております。仮に当初の交付水準が維持されていた場合、22年間の累計では市からの委託料は4億4,880万円になります。そして、実際の交付委託料の合計が3億7,193万3,000円でありますから、その差額が7,686万7,000円となります。累積欠損として3,515万円があると、こう言われておりまして、今回の廃止へと進んだ背景になっておりますが、実はその差額が4,171万7,000円の交付不足となるわけであります。欠損どころか逆に4,171万7,000円の黒字経営が維持できていたことが推測されるわけであります。資本金の70%程度を毀損するという状態にあって、事業の見通しは立たないことから事業を清算し、事業を無償譲渡するとしておりますが、事業に見通しが立たないどころか、各年における事業収入の実態を見ても経営努力の跡がうかがえます。こうしたことから、なぜ事業が行き詰まったと言えるのか不明確なことであります。 このように事業の譲渡を誘発させた大きな原因はといえば、市からの交付金の減少が経営を圧迫したことは明白であります。もともと採算の取れない、採算の悪いと言ってよろしいでしょう、そういう放送事業でありますから、公共放送という特殊な事業への交付金は単なる財政負担の負担軽減を目指すという意味での他の削減対象案件とは異なり、理にかなうものではないと思います。他の第三セクター、今いろんな議論されておりますが、そうしたものとは異なる視点で議論すべきであったのではないかと強く思うのであります。 そして、整理しました。そもそも論としては、1点目に、まず債務超過に陥っていないものをなぜ廃止にするのかということであります。 2点目には、事業そのものの評価と必要性を論じ切ったかということであります。 3点目には、経営責任の在り方の議論はどうであったか。例えば社長に対する責任の在り方等々です。 そして、事業に行き詰まり状態ならば、その改善策の検討はどうであったか。例えば経営のバックアップ体制の問題でありますが、かつて社長は商工会議所の会頭でありました。設立当時から市を挙げてこの市民放送を応援しようという形で、経済界も全面的に支援の体制を取るという、その具体的な表れが、会頭が社長でありました。3年ほど前から社長が替わっております。 そして、委託費等財政支援の在り方に問題はなかったのか。先ほど申し上げました3年たった後に削減がどんどんされて、1年間に2,040万だったものが500万減っています。 そして、さらには一般株主とのコミュニケーションは十分であったか。株主も当時は、市以外から40人の株主を取らせていただきました。率先して参加していただきました。そういう人たちにとってみれば、まさに寝耳に水ではなかったかなと、こう私は思っております。 そして、もう一つの具体的なところのチェックがあったかと。それは、地元メディア同士、今回予定されておりますJCVさん、そことの共同でこうした事業を合併しながら、あるいは新しい会社をつくりながら、さらには場合によっては新たな第三セクターとして生まれ変わり、そのときにはJCVさんが行っているFMみょうこう、こうしたものを併せて事業を行い、そうしますと上越市及び妙高市もそこに参画できます。そうした新たなスキームで、いわゆる公共放送というのを継続できる、そうしたものの検討をされたかということであります。 最後に、やはり決め手になるのは恐らく行財政改革の一環としてどう判断したかと、これまさに政治判断であります。というような論点からきちっとした詰めが行われたかということが私は心配であります。要は交付金の削減に至った真の理由、背景は単なる経費削減のためなのか、あるいは政治的背景があったのか、これは分かりませんが、あるいはこうしたコミュニティ市民放送としての公共放送の否定、要らないというような不要論、そうしたものの議論なのか、あるいはまた経営体制の在り方、今申し上げました、そうした脆弱なところがあったら強化するというような工夫、あとどうしたかということが不明な点が多いんです。また、重要なことは債務超過に陥っていない状態の中での事業停止は一般株主にとって誠に理解しがたいものではないかなと、こう私は案ずるのであります。 こうした理念論争をしっかりと行った上での事業廃止をすべきであったと思いますが、議会としても廃止の提案を受けて滝沢総務委員長の下で激論を交わし、今議会冒頭での委員長報告のとおり、そして議長に対し、今後事業が譲渡された譲渡先においても、これまで培ったコミュニティ放送としての公共放送が持続できるようにと委員会の総意をまとめたものを提出し、議長が市長に対して議会としての総意を2月18日に提出したところであります。したがって、こうした事態になった上にはその背景につき、設立時の市長として、また現議員としても特に本事業に深く理解をいただき、出資された一般出資者の代弁者としてもその真意を確かめる必要があることを踏まえて、まずは次の3点について質問をすることといたします。 1点目は、2款1項3目中、広報事業について以下の点をお聞きします。 1つ、コミュニティFM放送委託料について、令和2年度当初予算の2,124万8,000円から大幅な減額となり、令和3年度当初予算には282万7,000円となっております。エフエム上越の設立趣旨である行政情報の放送に支障はないのかということをお聞きいたします。 2点目は、エフエム上越株式会社清算補助金として1,062万9,000円計上されておりますが、エフエム上越株式会社の清算を行う理由とその背景及び今後の放送事業の在り方をお聞きいたします。また、これまで公共放送、街なかのコミュニティ放送、新時代のメディア放送として行われてきた放送事業は今後も担保されるのかをお聞きいたします。 そして3点目に、令和3年2月における総務常任委員会では、上越ケーブルビジョン株式会社を譲渡先として想定しているとの説明がありました。譲渡後も確実に第三セクターとしてエフエム上越株式会社が実施してきた事業の継続は担保されるのか。そして、現在のスタジオの放送の場所の継続と放送スタッフの継続雇用は確実に保証されるのかということについてお聞きいたします。 次に、令和3年の歳入の純固定資産税について質問いたします。固定資産税の新年度予算の見込みについては、御案内のとおり、固定資産税は地方自治体の固有の税財源の最重要な税収であることは言うまでもありません。そのうちの償却資産税についてでありますが、まずは固定資産税の中で土地、建物についての固定資産税は、ここ十数年間の推移は物価変動要因以外はおおむね90億円水準で推移をしております。そして、固定資産税のうち償却資産税については平成24年まではほぼ30億円前後で推移してきたところでありますが、平成25年から上越火力発電所の運転開始以来、また平成28年開業の新幹線関連の税収も入り始めて、現在毎年約35億円の税収があります。トータルで60億円以上の高い水準で推移をいたしております。こうした財源は、様々な財政需要を潤し、まちの発展に大いに貢献しているところであると思います。そこで、新年度における固定資産税の内訳の中で償却資産税の内訳をお聞きいたします。 1款2項1目中、純固定資産税について、令和3年度予算において純固定資産税額が前年度当初予算よりも減少しておりますが、そのうち償却資産税に係る税額は61億2,630万4,000円となっており、前年度当初よりも3.3%増となっております。
新型コロナウイルス感染症対策における固定資産税の軽減措置に伴い減少になっているということでありますが、その内訳と、トータルで増加していますから、そのほか増加した償却資産税に係る固定資産税の内訳についてお聞きするものであります。よろしくお願いします。
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飯塚義隆議長 村山秀幸市長。 〔市 長 登 壇〕